公開履歴
薬を持っている女性

咳は風邪を引いたときによく出る症状ですが、中には風邪が治ってもなかなか止まらないケースがあります。2周間以上たっても咳が止まらない場合は、なんらかの疾患にかかっている可能性が高いです。

長引く原因にアレルギーが加わっているケースがあります。アレルギー体質の人に多いのが咳喘息です。喘息とは違ってヒューヒューやゼイゼイといった胸の音はしません。かぜではないので、風邪薬やせき止めを飲んでも治らないのが特徴です。

アレルギー症状が現れるメカニズム

アレルギー症状が現れるメカニズムを理解することが、症状改善の第一歩です。発症に関与しているのは、私達の体にある肥満細胞です。肥満細胞はマスト細胞とも呼ばれ、皮膚や粘膜に広く分布されています。

この原因となる物質をアレルゲン(抗原)と呼んでおり、花粉やダニ、食べ物など様々なものがあります。どれが引き金になるかは、人によって違うのが特徴です。一度体に入ったアレルゲンは異物とみなされて、免疫細胞の働きにより IgEという抗体が作られます。 IgE抗体は一種のタンパク質で皮膚や粘膜に分布されている肥満細胞に張り付き、アレルゲンが来るのを待ちます。肥満細胞に張り付いた IgE抗体が、レセプターと結合した IgE受容体です。

再度アレルゲンとなる物質が侵入すると、 IgE受容体が認識して肥満細胞が活性化します。活性化した肥満細胞は、ヒスタミンなどの化学伝達物質を放出して抗原と戦います。放出された物質が炎症を起こし、体にかゆみなどを引き起こすのがアレルギーです。これが発症に至るメカニズムで、いわば免疫細胞が暴走した状態と考えられます。

本来ならば、花粉や食物などは人体にとって有害物質ではないはずです。しかし、免疫細胞がこれを有害物質と考えてしまい、過剰な反応を引き起こすことが発症の原因です。免疫細胞による過剰な防衛本能の結果とも言うことができます。体を守るための反応が、体にとってかえって不快な状態を引き起こしているのです。

もともとアレルギー性の鼻炎や喘息、皮膚炎などの体質がある人を、アトピー素因があると呼んでいます。こうした体質の人は、少量のアレルゲンで反応が起きやすく、特にアトピー性皮膚炎などの疾患にかかりやすいのが特徴です。アトピー性皮膚炎の人は良くなったり悪くなったりする状態を繰り返しています。体質的に皮膚のバリア機能が低下していることや、外部刺激に過剰に反応する素因があることも原因です。

かゆみのためにひっかくと、そこからヒスタミンが放出されます。するとさらにかゆみを感じかくことで炎症がひろがるので、アトピーが悪化するという悪循環になります。アレルゲンは皮膚や目、鼻、口などにも侵入し、かゆみや炎症を引き起こすやっかいものです。目や鼻に入ったアレルゲンは、アレルギー性結膜炎や鼻炎を引き起こします。

りんごやもも、洋梨などの果物や大豆などを食べたときに、口の中や耳の奥が痛くなる人がいます。これは、花粉症を持っているに人に出やすい症状です。花粉と果物のアレルゲン構造が似ているために起こると言われています。比較的軽い反応ですむことが多いのですが、人によってはアナフィラキシーショックと呼ばれる状態になることがあります。

アナフィラキシーショックは発症から間もなく、全身に反応が現れるのが特徴です。どのくらいの時間で発症するかは、個人によって違いがありますが、食べ物では平均30分で発症するというデータがあります。皮膚の粘膜や呼吸器を始めとした全身の各臓器に激しい反応が現れます。けいれんや意識混濁、血圧低下やショック症状を起こすことがあります。直ちに治療をしないと命にかかわる危険性があるほどの恐ろしい状態です。

自分のアレルゲンがどのようなものであるかを知っておくことが、とても大切なことです。アレルゲンを知るためには血液検査が有効です。血液検査によって原因を特定することで、日常生活に役立てることができます。

咳が長引く病気はどんなものがあるのか

咳が長引く病気は様々なものがあります。肺がんの初期は風邪とよく似ているために、風邪と思い込んでしまう人も少なくありません。最初に起きる症状は風邪とそっくりなため、放置してしまうこともありがちです。風邪の場合少なくとも2週間も続くことはないため、それ以上続く場合は要注意です。

結核は過去の病気と思われがちですが、決してそうではありません。現在も毎年25000人が発症しています。特に血痰が現れるのが特徴ですが、初期には痰が出ないこともあります。早期治療が大切な病気で、早く治療すれば完治も見込まれます。放置してしまうと結核菌が臓器を侵し、呼吸機能が低下したり、他の臓器が機能不全になるなどする怖い病気です。

喫煙が原因となる病気としてCOPDが知られています。COPDは、慢性閉塞性肺疾患と呼ばれる病気で、肺の機能が次第に低下して呼吸がうまくできなくなる病気です。COPDの患者の9割以上が喫煙者で、長い年月喫煙をしていた人ほどCOPDにかかりやすいことがわかっています。

COPDになると長引く咳や痰の他に、動くと息苦しくなることがあります。ひどくなると少し動いただけで息が苦しくなり、日常生活が不自由になることもあるほどです。肺胞は一旦破壊されると二度と元になることはないために、少しでも早く発見して進行を止めるための治療をする必要があります。

もしも治療が遅れると慢性的な酸素不足になり、命を落とすことがあります。COPDと診断されたら、一刻も早くタバコを止めることが大切です。病状によっては酸素の供給が必要になることがあり、在宅酸素療法の治療を始めることもあります。

他の病気として考えられるものには、喘息や咳喘息があります。特に多いのが、咳喘息でこれはアレルギー疾患の一つです。咳喘息は喘息と違って、ゼイゼイ、ヒューヒューといった胸の音がしません。季節の変わり目や風邪を引いたあとに多く発症して、風邪薬を飲んでもなかなか咳が止まらないのが特徴です。特にお布団に入ったあとや早朝などに出やすい傾向があります。エアコンの風邪や会話、タバコの煙などの刺激に反応し、ときに呼吸が苦しくなることもあります。

ハウスダストや運動、ストレスでおきることもあり、急に発症することもある病気です。放置しておくと本当の喘息になることもあるので、できるだけ早く治療したほうが良いでしょう。家族や親戚に喘息の人がいないから違うなどと思いこむのはマイナスです。喘息も子供だけに限らず中高年でも突然、発症することもあります。発症時に胸の音がしないために、喘息と診断されないままの人もかなりの数に上ると言われています。

アトピー咳嗽では、喉や器官がイガイガして乾いた咳がでるのが特徴です。太い気道に炎症が生じるためにおこるのが原因で、中高年の女性に多い疾患です。喘息とは違う病気ですが、早朝や夜間に症状が出やすい傾向が似ています。アトピー性皮膚炎の疾患を持っている人に多いことから、アトピー体質が関係していると考えられています。

胃食道逆流症は胃酸が逆流してきて喉を刺激するために、咳がでる病気です。胸焼けや横になったあとやたくさん食べたあとに咳き込むことがあります。他に症状が出ないことも多く、診断されにくいのが難点です。

鼻炎のために分泌物が喉へ流れることがあり、これを後鼻漏と呼んでいます。分泌物のために喉が刺激を受けて咳が出るのが原因です。アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎などの症状がある人に多い疾患です。

記事一覧
花粉症環境保健マニュアルを読んで詳しくなろう 2020年07月04日

花粉の飛散状況について詳しく知りたい人は、環境省発行の花粉症環境保健マニュアルがおすすめです。花粉症環境保健マニュアルには、花粉症の発症メカニズムが詳しく書かれ...

アレルギー治療薬を通販サイトで購入するとお得 2020年07月01日

アレルギー治療薬を通販サイトで購入する方法があります。劇薬や一部の治療薬は、インターネット上での購入は不可ですが、それ以外の一般用医薬品は通販サイトで購入可能で...

アレルギー症状に効果的な治療薬紹介 2020年06月28日

アレルギー治療薬として、抗ヒスタミン薬があげられます。肥満細胞は皮膚や粘膜に張り巡らされていますが、そこからヒスタミンが放出されることでかゆみが発生します。抗ヒ...

生活習慣の改善でアレルギーを抑制 2020年06月25日

アレルギーは生活習慣の改善により、抑制が可能なことがわかっています。免疫力とアレルギーには大きな関係があり、免疫力が低下してくるとアレルギーを発症する率が高くな...